ヘソマガリ@ジーンズ

また少数派(と書いてヘンクツと読む)の話。

子供の頃、従兄のお兄さんなんかがはいていたLeeジーンズはとってもカッコ良く見えた。個人的にはオシリの大きな革パッチがベルトループ状になっているのがツボだった。

時は流れて……

ケミカルウォッシュブーム(リーバイスまで「シルバータブ」みたいな日和った商品を出した時代だ)が落ち着くと、市場は定番商品への回帰が始まる、そんなムードになった頃から、リーバイスのイメージ的な独走が始まった。
一方、Leeのブランドイメージ凋落は続く。一番の理由はエドウィンの企画で商品を作るようになってからだ、なんて言う人もいる。たしかに、ジーンズの元祖を標榜しているLeeと、21世紀になってもどこか「ジーパン」然としてモッサリしているエドウィンのイメージは相容れない。僕もだんだんリーバイスに憧れるようになっていたし、ご多分に漏れず501を持っていたこともある*1

ところが、いいかげん大人になってからは、体型的に合うのはLee、というのがわかってきていた。最初はリーバイスが似合わない自分に悪態をついたものだ。

ところが……

はき倒していくと、これがなかなか気持ちいい。
リーバイスと比べると、全般的に生地のクオリティが高い。織りムラや染めムラはほとんど感じられないし、タテ落ちもキレイだ。
もちろん、ヘインズのTシャツもそうだけれど、そういったイレギュラー感がリーバイスの味だ、って部分はあると思う。
でも、単純な話。品質の高いLeeの方が、保ちが良くてヒザやお尻もなかなか抜けない……なんて言ったら貧乏性なんだろうか。
エドウィンの資本が入ったことでスポイルされてしまったものはブランドイメージだけではないにしても、それでも品質管理の部分では大きなアドバンテージを得ているんじゃないか?
でもまあ、ファッションはクオリティだけが評価される世界なんかじゃないわけで……。

さて、そんなふうに8年ごしにはいていたブーツカットが、アクシデントでビリっといってしまった(あんな事故さえなければ……残念!)。
同じ型番の商品を探したけれど、とうの昔に生産中止になってしまっている。

最近はLeeを置いている店が少ないのはわかっているから、エドウィンのお客様相談窓口に電話して、店頭在庫が豊富な店を教えてもらう。でも……直営店ですらフルラインナップは並んでいないというからまいってしまう(やる気ないんだろうか?)。教えてもらった大手量販店を何軒か見たけれど、同じようなシルエットのものはない。メンズもことごとくローライズになっているのを初めて知った。
まあ近いシルエットの後継モデルを見つけたけれど、ワンウォッシュもあるはずなのに店頭在庫がない。ジーンズメイトは取り寄せをしてくれなかったので、困ってしまった。

探せばあるもんですね……ネットで型番を入れて検索してヒットしたのがこのショップ。

ジーンズショップフルタカ

冗談抜きでフルラインナップ揃っているし、もちろんワンウォッシュもある! ネット通販で見ずテンは不安だったんだけど、メールでサイズやシルエットの比較の質問をしたら、回答がすぐ返ってくるので助かった。
破れてしまった古いモデルと、現行モデルのシルエットの違いや、股上股下の長さの違いへの質問にも丁寧に答えてくれたものだから、ついついうれしくなっちゃって、店頭在庫のみになった一つ前の型と、現行型の二本をまとめ買いしてしまった。
Lee好きのマイノリティには、この上ない強い見方になってくれる店だと思う。

とにかくLee好きの人ならぜひ! これだけ商品がそろっているところは、実店舗でも滅多にないはず。エドウィン本社に教えてもらったかぎりでは、新宿渋谷でもここ以上の品揃えの店はありません。
サムシングも大量に揃っていて、下手な実店舗より比較しやすいかも。
裾上げを頼むとしても、あらかじめセンチ単位で指定したり、実測してから送り返して作業してもらうこともできるようだ。

近いうちにここの実店舗に行ってみたい……また一本どころじゃなく欲しくなっちゃうんだろうな。

*1:ホワイト後染めのカスタムモデルだった。十何年かはいてフリマに出品したら、開店準備しているときにあっというまに売れた!