わらわら出てきました

kakeru33072004-11-29

■「怪獣総進撃」★2/5

シリーズの衰退を考えると、前作の「怪獣島の決戦」からゴジラ出現がルーチンワークになっていたことが容疑者Aだとしたら、怪獣をたくさん出しとけばいいだろう、という浅薄なビジョンが容疑者B。怪獣映画でもSFでもない、ただの怪獣プロレス映画。



ストーリーとか設定の荒唐無稽さというのは、映画というマジックには絶対に必要だと思う。ちょっとした矛盾なら、上手な仕掛けや有無を言わせないイキオイでガーっと寄り切ってほしい。 怪獣ランドそのものの設定や、ハイテク怪獣バリアといったあたりは、その「イキオイ」の範疇だったと思う。

ところが……

怪獣ランドが制御不能になって、リモートコントロールされた怪獣は小笠原諸島から一斉にいなくなってしまう。

そして……次の瞬間世界中に出現。そんなのは荒唐無稽を通り越して、ただの投げやりな無鉄砲じゃないのか?

怪獣を出しておけばいいと観客を見くびった作り手も、それに興業成績を出させてしまった観客も、どっちもどっちだったんだと思う。そしてゴジラシリーズの凋落はだんだん不可避になっていったんじゃないか? そう思った。
CinemaScape怪獣総進撃」拙コメントより)


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写真は「怪獣」じゃなくて「怪物ランド」なんですが……というわけでネタ切れです。