「ドッジボール(仮)」★3/5

邦題から公開時期まで全て未定。映画会社のマーケティング試写にて鑑賞。

ベン・スティラーが大暴れしているコメディー。
大の大人がドッジボール(我々の知っているドッジボールとはちょっとルールが違う)に血眼になるハメになり、そして……というコメディ。

一応は全米一位になっているだけあって、よくできている作品ではあるけれど、とにかくブラック、徹底的にブラック。
アメリカではPG-13だけれど、日本では……どうだろう、もしかしたら平気かも。
にしても、コメディーには厳しい日本市場。スティーブ・マーティンエディ・マーフィの怪作「Bowfinger(ビデオ邦題「ビッグムービー」)」も劇場未公開だったりするくらいなんだから、どうもこの作品も劇場は無理かな、という気もする。
とにかく、アメリカンコメディーが好きな人にはぜひ! 山王ホテルとかではDVD手にはいるかもしれません。あと輸入モノとか(ダメな人は途中でスイッチ切りたくなるかもしれないけど)

それにしても、あれだけPCだフェミニズムだとうるさいアメリカが、どうして「デブいじり」には寛容なんだろう。
もしかして、アメリカ社会では「デブ」が無条件に悪にできる最後の砦的存在なんだろうか?
そりゃあたしかにブラックでダーティーな映画だから黒人ネタもホモフォビアも出てきたけれど、洒落にならないほど叩きのめしていたのは「デブ」だけだったように見えた。

別にシンパシーも何にも一切感じていないにしても、「デブ」をダーティージョーク最後のフロンティアにしているとしたら、それはそれでちょっとヤだな、という気はする。
アメリカ社会っていうのは、一つこうと決めたら、いつまでもどこまでもず〜っとやってるところがちょっと怖いな、と思うのはそのへんだ。

ほとんど女性が出てこない映画なんだけど、ライバルチームの紅一点役のミッシー・パイル。この人どこかで見たことあると思ったら、ギャラクシー・クエストサーミアンの女の子役だった!(このときのクレジットは……っていうかジェーン・ドゥだったっていうのが泣かせる)
この役のキャスティング、ブリジッド・ニールセンも候補だったらしいけど、彼女でよかったような気もする。カルト風味って感じもするし。

彼女は「ティム・バートン」と「ジョニー・デップ」のコンビに期待の高まる「チョコレート工場の秘密」にも出演するようで、ちょっと楽しみ。