海苔はどこッ！

デニーズで最近加わったメニュー「まぜまぜビビンバーグごはん」
韓国語のわかる人には「古の昔の武士の侍が馬から落ちて落馬して……」な名前。

夕食はデニーズで。

去年の夏季限定メニューだった「魔王DON」という辛いカルビ丼がおいしかったのを今でも思い出す。
でも、ちょっと辛すぎたのか、定番メニューにはならなかったし、今年の夏は……なんだったっけ、冷製パスタか何かのフェアだったっけ（もう忘れている）

さてこの「ビビンバーグごはん」
食べやすいようにと箸とスプーン、フォークがそえられている。

まあ親切なんだろうけど、「韓流」で受け取っちゃう人は余計に混乱するだろう。

以前読んだ「高下駄とキッチンシューズ」という本によると、韓国の食文化というのはご飯はスプーンで、おかずは箸で食べるものなんだとか。
ヨーロッパのレストランの食堂で、民族も宗教もチャンプルー状態のキッチンで出す「まかない」は何かと気を使うものらしい。そして、万国受けする日本風カレーライスも、韓国人にはNGだという。
「おかずがありません」
と抗議されちゃうそうだ。

その「おかず無し」問題は、カレーの時には小鉢でサラダやピクルスをつけることで解決したそうだ。
デニーズも、本気で「韓国風」を考えてたらキムチの小皿くらいつけるよね。コスト意識というよりかは、そこまで気を遣ってないんだろうな、なんて考えるのはいじわるなんだろうか。

そんなことよりもガッカリだったのは、この写真ではしっかりとご飯にのせられている海苔が、影も形もなかったことだった。HPの写真を変えるヒマもないくらいに短期間でメニューがコストダウンで仕様変更された？

……いつかのラーメン屋みたいなウソツキ写真じゃないことを祈るけど。

同書は板前さんが書いた紀行文。キッチンから見たアメリカ、そして日本のことを中心に、色々と考えさせられる内容が書いてある。
12年も前に刊行された本なのだけれど、いろんなことが相変わらずなんだなあ、とため息が出たりもします。
料理に、そして日本に興味のある人にはぜひ読んでもらいたい一冊です。